議会報告
令和5年9月13日代表質問㉗
高齢者実態調査について
2023.09.13
質問
令和4年度川崎市高齢者実態調査について伺います。
本市では、令和7年に団塊の世代が75才以上となる超高齢化社会が到来するとともに、令和32年には高齢者人口がピークを迎えることを踏まえ、地域包括ケアシステムの取組を推進しています。高齢者施策としては、令和3年度から令和5年度を計画期間とする「第8期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」を推進してきましたが、新型コロナ感染症の影響を受けて高齢者を取り巻く環境も変化し、様々な現状や課題が生じているものと考えます。
高齢者向け調査と、事業者・労働者向け調査が実施されましたが、それぞれ調査を通じて明らかとなった課題と改善点について伺います。
また、過去実施してきた実態調査を踏まえて計画された行政施策に対して、高齢者および事業者等の評価はいかがだったのか伺います。
また、新型コロナ感染症の影響に伴い高齢者の外出頻度が低下していますが、調査を踏まえて今後の対応について伺います。
答弁
(健康福祉局長)
高齢者実態調査についての御質問でございますが、昨年実施した調査結果からは、高齢者向け調査において、「ひとり暮らし高齢者」の割合が増加していることや「地域活動の参加状況」の割合が低下したこと、また、事業者・労働者向け調査においては、「人手不足によるサービス提供体制が困難」などの内容を課題として認識したところでございます。
こうした課題を踏まえて、現在、次期「かわさきいきいき長寿プラン」を策定する分科会・部会において、より効果的な取組について検討を進めております。
次に、これまでの計画で取り組んできた行政施策に対する評価につきましては、関係団体や有識者で構成する計画策定合同会議や介護保険運営協議会にて、進捗の報告を行い、委員からは介護基盤の整備など未達成の事業については課題を整理するよう御意見をいただいているところでございます。
次に、高齢者の外出頻度が低下した調査結果を踏まえた今後の対応につきましては、高齢者が外出することは「いきがい・健康づくり・介護予防等」の推進に大変重要な取組と考えておりますので、「身近で多様な通いの場の充実」、「いきがい社会参加の促進」について、有識者等の御意見を伺いながら効果的な取組となるよう、次期「かわさきいきいき長寿プラン」策定の中で検討を進めてまいります。
質問
関連して、高齢者就労支援事業ですが、本事業はシルバー人材センターでの就業機会を確保する目的で実施されています。
しかし新型コロナウイルス感染症拡大の影響により就業会員や発注者からの辞退申し出の増加、会員の高齢化による業務の受注の低下など、様々な課題を抱えています。他都市では、家事援助・福祉サービス・育児サービスへの支援などに力を注ぎ、多様な社会資源の一つとして高齢者のマンパワーを活用していますが、本市でも地域包括ケアシステムとの更なる連携を踏まえた施策の強化を図るべきと考えますが見解を伺います。
答弁
(健康福祉局長)
シルバー人材センターについての御質問でございますが、同センターを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症拡大や物価高騰の影響による受注の低下、企業等における定年延長など、厳しさを増している状況でございます。
同センターの第3期基本計画におきましては、就業機会を拡大するため、家事援助や子育て支援等の業務及び地域サポート事業の推進のほか、会員の増強や新規事業の拡大、PR活動等の広報の充実に取り組むこととしております。
引き続き、高齢者の生きがいの充実や福祉の増進等を図るとともに、地域の社会資源の一つとして、多様なサービスが提供できるよう、同センターと連携しながら、施策の充実に向けた取組を進めてまいります。