議会報告

令和7年決算審査特別委員会⑤

仮称次期川崎市農業振興計画の基本的な考え方案について

2025.10.03

質問

平成28年に策定された現計画が計画期間を終えようとしている中で、次期計画策定の基本的な考え方が8月の総務委員会で報告されました。次期計画は令和8年度から令和19年度までのおおむね12年間とする中で、豊かな「農」ある暮らしを次世代へを基本目標としています。基本目標に込めた思いを伺います。

答弁

(経済労働局長)
基本目標につきましては、豊かな「農」ある暮らしを次世代へと設定しており、それに向けた基本方針として、立地の特性を活かした力強い農業経営の推進、適正な農地の保全、活用の促進、市民と農業のつながる場、機会の拡大の3つを定めているところでございまして、具体的な施策におきましては、農業支援を通じて農業者を豊かにすること、豊かな農環境は農業者の責任感と努力により維持されていること、市民生活を豊かにする農地や農業者を次世代に残していくこと等を大切にして都市農業の振興に取り組んでまいりたいと考えております。

質問


今回の基本的考え方案では、農業者数、農地の減少がさらに加速するおそれへの危機感が全面に出たものとなっておりますが、減少がどこまで続くことが想定されているのか伺います。本市農業の持続には、農地保全と農産物を生産する農業者の存在が不可欠です。これを基に重点施策が掲げていく方向性が示されている点は評価しますが、各施策の進捗や施策自体が効果的に作用しているのかを適切に評価するためにも、定量的な目標が必要です。見解を伺います。

答弁

(経済労働局長)
直近10年ではそれぞれの減少率が低下傾向にあるところでございまして、さらなる減少の抑制に向けて、次期計画案に基づく施策に取り組んでまいります。次期計画期間の当初4年間に取り組む重点施策につきましては、農業者、農地の減少の抑制に向けた対応として、農業経営の基盤となる農業者と農地の確保に向けた農業経営を支える体制の強化、農地を未来にわたって確保する仕組みの充実を設定しているところでございまして、それぞれの施策内容を踏まえて、成果指標を調整しているところでございます。

質問

重点施策は基本施策と並行して取り組むものとされています。基本施策に基づく各事業内容については計画ではどのように示されるのか伺います。

答弁

(経済労働局長)
各事業につきましては、次期計画案は3つの基本方針に基づき、担い手の発掘、育成、確保や農地の適正利用の維持、地産地消の推進など7つの基本施策で構成しており、事業内容につきましては、各基本施策に基づく主な事業や取組の方向性としてお示ししてまいります。

質問

農業技術支援の中核拠点として機能してきた農業技術支援センターについては、築50年を超える中でも、生産基盤を支えるものとして市内農業者等にとって欠かすことができない施設となっています。次期計画ではどのように老朽化への対応を進めていくのか、機能や役割をどのように見直していくのか伺います。

答弁

(経済労働局長)
農業技術支援センターの機能や役割につきましては、本センターは、市内農業者への技術指導、担い手の育成、品種普及・保存などを通じ、本市農業における技術支援の中核拠点としての役割を果たしてきたところでございます。次期計画案におきましても、技術支援の中核拠点としての役割を担い、老朽化への対応と併せて本センターの機能や役割についても引き続き検討していきたいと考えております。

質問

近年、農業職の職員採用が行われていないことで、農業技術支援センターの研究業務担当に農業の知見がない職員が配属されるケースが増加しています。専門職の職員は、市内農業の経営を技術面で支える重要な役割を担います。次期計画では、都市農業に携わる職員の専門性が保たれるよう計画的な職員採用が求められますが、見解を伺います。

答弁

(経済労働局長)
都市農業に携わる職員の育成等につきましては、農業支援に必要な知識の習得や、農業を取り巻く環境の変化に対応できるよう職員の能力向上が必要であると考えておりまして、都市農業の課題を踏まえた農業支援の在り方を検討していく中で、人材確保の方向性についても関係局と協議してまいりたいと存じます。

質問

昭和47年から農業振興地域に指定されている岡上、黒川東、黒川上、早野の4地区では、生産者団体等が所有する共用設備の多くで老朽化が進んできている中で、予算不足により突発的な修繕工事が実施できていない事例や、一部分工事など非効率になる事例等が発生しています。農業振興地域は、自治体によって、優良な農地の保全と食料の安定供給の確保等を目的に、農業に従事することが決められている地域です。各種設備の老朽化対応については、農業生産基盤維持のために必要な予算を確保する必要があります。予算不足の現状に対する認識と今後の対応を伺います。

答弁

(経済労働局長)
各団体からの申請に基づき毎年の予算の範囲内で補助を行っているところでございますが、近年の物価及び人件費の高騰等の影響により工事費の総額が予算の範囲を超える事例があることは認識しているところでございます。今後におきましても、農業生産基盤の維持が図れるよう、生産者団体やJAセレサ川崎とも連携し、必要な協議を行うなど、取組を進めてまいります。

質問

都市農業発展に向け、様々な先進的な取組を進めてきた本市だからこそ、農地の保全、農業者支援等の観点で、必要な法改正等を推進するため、国への要望及び具体的なアクションプランを計画に明記していくことも必要と考えますが、見解を伺います。

答弁

(経済労働局長)
農業者等からは、相続税制度をはじめとする農地の保全に係る現行制度の見直し等について要望があることから、市農業委員会から国へ継続的に働きかけを行っているところでございます。本市といたしましても、そういった点を踏まえた課題等を次期計画案に記載するとともに、国への要望等について検討してまいります。