議会報告
令和5年9月13日代表質問⑰
川崎市民館・労働会館の再編整備について
2023.09.13
質問
(仮称)川崎市民館・労働会館の再編整備について伺います。
入札不調となった労働会館改修工事(建築)の再発注の取組と今後の対応が文教委員会に示されました。改修工事費は約10億円の増額で約79億円となる見込みとの事ですが、その増額見込み額約10億円の詳細について伺います。
関連する電気設備、空調設備・衛生設備工事については入札不調というような事態にはならないか、関連工事の入札額と工事内容の妥当性について見解を伺います。
答弁
(まちづくり局長)
労働会館改修工事についての御質問でございますが、はじめに、約10億円の内容についてでございますが、物価高騰により約6億6千万円、工期の延長等による共通費の見直しにより約3億8千万円の増額となりましたが、仕様の見直しにより約4千万円の減額となったものでございます。
次に、関連する設備工事についてでございますが、建築工事における入札不調の原因と、再発注に向けた取組を踏まえ、設計図書を再度、精査するとともに、最新の単価の採用や、工期の延長等による共通費の見直しを行うなど、対策を講じたところでございます。
質問
市民への説明について、この間にも供用開始が1年程度遅延する見込みという事や今後の対応・スケジュールについて説明をしたとの事ですが、どのようなご意見が出たのか伺います。
富士見公園再編整備への影響として、教育文化会館跡地に整備予定の市民利用施設の供用開始が1年程度遅延する見込みですが、その影響額と負担する所管について伺います。
答弁
(経済労働局長)
供用開始の遅延に伴う市民への説明につきましては、労働会館と教育文化会館の利用団体、町内会等、19団体に御説明いたしまして、「建築コストの高騰など、難しい面もあると思うが、できるだけ早期に供用開始できるようにしてほしい」や「新施設が利用者にとって使いやすい施設にしてほしい」などの御意見をいただきましたが、今回の供用開始の遅延については、ご理解いただいたところでございます。
富士見公園の再編整備への影響につきましては、教育文化会館跡地に整備予定の富士見中学校のグラウンドとしても活用可能な市民利用施設の供用開始が、1年程度遅延する見込みであり、それに伴う影響が生じるものと想定しておりますことから、その対応について関係局と協議してまいります。
質問
実施設計における仕様等の具体化及び資材高騰の影響を加味した約69億円で入札を行ったにも関わらず、入札不調となり、その結果を受けて事業者へのヒアリング等を行い、さらに10億円の増額、という事で事前調査や市場分析の見込みの甘さを指摘せざるを得ません。今回の入札不調の顛末は本事業のみならず本市における入札案件においての教訓とすべきですが、担当副市長に本件現状の見解を伺います。
答弁
(藤倉副市長)
労働会館改修工事についての御質問でございますが、工事発注に際しましては、本市積算基準等に基づき最新の単価を採用するなど、物価高騰を反映した積算を行っておりますが、今回、物価高騰の動きが著しく大きかったことや、大規模なスケルトン改修という新たな取組に対して本市の考え方と建設業者の受け止め方の間に幅が生じてしまったこと、コロナ禍後の建設業界の民間受注環境の好転などが入札不調の原因になったものと考えております。
今回の経験を踏まえ、当面、建築コストの動きに注視し、市場の動向を把握するための情報収集を行ない、適宜、設計内容へ反映することや、新たな取組に対しては、業界団体等へのヒアリングを実施した上で、設計図書に詳細な情報を記載すること、意欲のある建設業者が参加しやすくするなど、計画的な公共事業の推進に向け、工事発注部局のみならず、関係局がより一層連携して取り組んでまいります。