議会報告
令和7年決算審査特別委員会①
まちづくり費における計画調査費について
2025.09.19
質問
まちづくり費における10款2項2目計画調査費について伺いたいと思います。よろしくお願いします。計画調査費には、まちづくり局の事業の中で防災という言葉が入っている調査事業が集中していますが、令和6年度の調査成果について伺います。
答弁
(防災まちづくり推進課長)
防災に関わる事業につきましては、防災まちづくり支援事業実施委託料、防災都市づくり関係パンフレット作成委託料及び防災都市づくり基本計画改定調査検討委託料がございます。防災まちづくり支援事業につきましては、火災延焼被害が想定される地区において、地域主体の防災活動の支援を行うものでございまして、令和6年度の成果につきましては、防災まちづくり推進地区において、9町内会へ防災活動支援等を行ったところでございます。
防災都市づくり関係パンフレット作成につきましては、減災に向けた周知啓発を行うものでございまして、令和6年度の成果につきましては、防災まちづくり事例集の増刷や、ブロック塀撤去に関する助成制度等のチラシの作成を行ったところでございます。防災都市づくり基本計画改定調査につきましては、防災関連計画の検討を行うものでございまして、令和6年度の成果につきましては、密集市街地の改善に向けた検討を行ったところでございます。これらを踏まえ、火災延焼対策の取組の全体像を位置づける、密集市街地における防災まちづくり推進計画を今年度末に策定し、取組を推進してまいります。
質問
私は町内会の防災担当副会長みたいなことをやっていて、そこの先に議員になりたいなと思って議員にさせていただいたんですけれども、防災のまちづくりといって事業を調べていくと、どうも、うちの地域、私は多摩区ですけれども、該当しないよねという話になって、あれ、防災のまちづくりって一体何なんだっけと思うと、皆様が、特に課題になっている火災に対する重点地区を定められて、そこでしっかりやられようというのはよく分かるんですけれども、川崎市のまちづくり全体を、防災を考えてつくっているのかなというふうに疑問に思って、その矢先、先日、本会議中に豪雨がありまして、その豪雨の中で駅が沈むみたいな話があったように思うんです。
そのときに市内の鉄道網が結果的に麻痺するということですよね。各駅あるいは路線が停止するなどの被害が発生し、市内各所の被害状況をまず伺いたいのと、あと、令和6年度までの調査において予測可能な事態であったのかということを伺いたいと思います。基本的には調査項目はこの状態なので、駅について予測可能であったという答弁は求めておりませんので、素直にお答えいただければと思います。よろしくお願いします。
答弁
(交通政策室担当課長)
豪雨における鉄道の被害状況についての御質問でございますが、鉄道施設への被害状況につきましては、危機管理本部によりますと、多くの路線で運転見合せ等が発生し、JR南武線においては武蔵新城―武蔵溝ノ口駅間の線路が一部冠水、JR武蔵小杉駅構内が浸水し、一部の自動改札機等が故障、東急電鉄においては、鷺沼駅構内エスカレーターの一部が停止するなどの被害が発生したとのことでございます。こちらの予測につきましては、上下水道局で作成しております内水ハザードマップ等を勘案しながら、検討等を進められているものと考えております。
質問
不規則発言への御対応、ありがとうございました。
結果的にここは水没していますので、誰かがこれを防げなかったのということと、それによって働ける時間とか遊べる時間が減ってしまうという結果をもたらしてしまうものですので、原因は、何かしら未来に向けて解消していかなければならないよねという話になると思うんです。かといって、今、まちづくり局がされている仕事が不足しているということでもなくて、恐らく、鉄道事業者さんとの市としての対話がちょっと限られているのかなと思いまして、次の議題に移らせていただくんですけれども、例えば、JR東日本とのまちづくり協定というのがあって、小田急とも同じようにまちづくり協定をされていて、東急沿線まちづくり、京急電鉄とのまちづくり協定、それぞれあるんですけれども、それぞれの防災面での成果を伺いたいと思います。
答弁
(企画課長)
鉄道事業者との包括連携協定についての御質問でございますが、本市では、JR東日本、小田急電鉄、東急、京急電鉄の鉄道事業者4者と、地域特性を生かした暮らしやすい沿線まちづくりの実現などを目指し、包括連携協定を締結し、様々な分野において連携、協力した取組を進めてきたところでございます。各協定においては防災面に関する項目はございませんが、防災に資する取組例としましては、拠点駅周辺における市街地再開発事業等の推進により、道路やオープンスペースなどの都市基盤施設を整備するとともに、細分化された敷地を統合し、老朽化した建物を耐震性の高い建物へ建て替えることで、帰宅困難者等の一時滞在スペースの確保をはじめとする多様な都市機能を集積し、安全で安心な市街地の形成を図ってきたところでございます。
上原
そうなんですよね。これを企画課長に御答弁いただく格好になっているんですよね。
要は、防災の御担当が、今やっていただいている、いわゆる川崎区における火災に対する対応というのを、どっちかというと危機管理本部がやるべきなんじゃないかなと私は思っていまして、かつ今回の災害、水没という災害に際しては、まちづくり局が担当というよりも、やはり、久木田課長からも御答弁いただきましたけれども、水道、要は、まちの排水機能がしっかりと機能していた前提で物が建てられているのか、あるいは、それを超えてきたときにどういう被害が想定されるのかというシミュレーションを行っていかなければいけなかったのかなと思います。今後の話なんですけれども、それこそ新百合は地下鉄という話もありますし、登戸もデッキがつながって――とはいっても、例えば新百合なんかは、国土地理院地図で断面図を取ると、万福寺1丁目のところだけは標高50メートルで、そのほかも全部高いんですよね。それが本当に水がちゃんと流れる状況になるのかとか、その先は区役所の話になっちゃうんですけれども、区役所をどうやってつなげていくのかとか、そういうまちの形の中で、今までは火災とか地震だったというものに水害を織り込まなければいけないので、そろそろ協議の体制を変える時期に来ているのかなということで、議題として上げさせていただきました。ありがとうございます。
質問
鉄道会社との話合いという話が出ましたので、関連してホームドアについて伺いたいんですけれども、ホームドア設置補助金の令和6年度決算額は6,000万円余りですが、本市内でのホームドアの本年度までの設置数と今後の設置計画について伺いたいと思います。
答弁
(交通政策室担当課長)
本市では、高齢者や障害者など誰もが利用しやすいユニバーサルデザインに配慮し、市民にとって身近な鉄道駅の安全性と利便性の確保に向け、原則1日当たりの乗降客数が10万人以上の駅のホームドア整備に対する補助制度を設け、鉄道事業者による整備を促進しているところでございます。本市域内全ての駅における今年度までのホームドアの設置数につきましては、京急電鉄において現在整備中の小島新田駅のホームドアを含め、市内55駅中28駅に設置となる見込みでございます。次に、今後の設置計画につきましては、JR東日本では令和9年度に東海道線川崎駅、令和13年度末頃までに横須賀線武蔵小杉駅などの東京圏在来線主要路線の駅での整備を、京急電鉄では令和8年度までに京急大師線各駅、令和10年度までに八丁畷駅での整備を、小田急電鉄では令和10年度に向ヶ丘遊園駅、令和14年度までに新百合ヶ丘駅を含め小田急小田原線の市内全ての駅での整備を、京王電鉄では令和9年度に若葉台駅、2030年代前半までに京王稲田堤駅の整備を目指していると伺っているところでございます。なお、東急電鉄につきましては市内全ての駅で既にホームドアの整備を完了しております。
意見・要望
ありがとうございます。ここで2つあって、鉄道会社とよく話ができているかというのが1つ焦点で、原則1日当たりの乗降客数が10万人というのを境目にするというよりは、もしかしたらそういうことじゃないのかなと思っておりまして、多分これは基が国交省の補助金なんでしょうかね。
要は、利用人数ではなくて、混み合いの具合であったりとか、そこの危なさであったりとかという、より定性的なところにも目を向けなければいけないのかなと思っています。
これは私事なんですけれども、それこそ私が学生のときに下北沢に住んでいて、小田急線のどことは言わないですけれども、目の前で飛び込み事故あったんです。その駅というのは通過駅でして、結局は事故が起こりやすいところって別に、たくさん乗っている乗換駅だから、あるいは急行などが止まるようなところだから事故が起きやすいわけではなくて、そうではないからこそ起こる事故というものも、こういう昨今の事情ですので自殺者数も話題になっているところですから、ぜひそういうところも御検討いただけたらなと思いますし、国交省の制度が間違っているなら、それはそれで言わないといけないなと思っています。あと、市内55駅中28駅ということは、先ほどの人数ではなくて、ほかに必要なところが本当にないのかというのを少し検討していただければなと、少なくとも調査研究ぐらいはしていただきたいなと思います。
最後に、鉄道会社との設置計画をいろいろ立てていただいているんですけれども、基本的には鉄道会社がつくらなければならないので、行政としては、つくってくださいよ、そういう声が上がっていますよと伝えることになると思うんですけれども、この中で、若葉台駅が令和9年度で、私の地元の京王稲田堤駅は2030年代前半と、いきなり焦点がぼやっと、ぼやけるわけです。あそこも、1回転げ落ちたら結構危ないような感じはするんです。混んではいないですよ。混んでいるという尺度で言うと要らない、優先順位が低いとなるのかもしれないですけれども、そうじゃない尺度も検討していただき、私たちの生活に根づいたようなものを検討していただきたいなとお願い申し上げまして、私の質問を終わります。