議会報告
令和3年6月18日第2回定例会一般質問
川崎市国民健康保険第2期データヘルス計画の中間評価と今後の方向性について
2021.06.18
令和3年6月18日第2回定例会一般質問で質問しました。
質問
すべての健康保険組合が、レセプト・健康診断データ等の分析をもとに、計画作成・公表・実施・評価PDCAサイクルをもとに、健康寿命の延伸と医療費の抑制を目指すもので、本誌においても見直しのタイミングを迎えました。
まずその集計結果ですが、全国的な傾向、または前回同様大きな特徴として、生活習慣病・悪性新生物が大きな割合を占め、高額レセプトが医療費の9割弱と大きな部分を占めるという体勢に変わりはありません。また本市国保の被保険者は、全国的に見て比較的若年層が多いことから、本市としては、生活習慣病の早期発見と重症化予防が重点であるとしています。
特定検診の受診勧奨のために、これまで様々な努力をされテイルと覆いますが、未受信理由の分析結果、今後の方針について伺います。
答弁
対象者への受診勧奨につきましては、架電やハガキの送付による受診勧奨のほか、市バス内のポスター掲示、各種デジタルサイネージへの掲出等、様々な媒体を通じて取り組んでいるところでございます。
未受信理由の分析といたしましては、電話勧奨時に聞き取った未受信の理由として「職場検診・人間ドッグを受診した」が27.3%、「通院中・服薬中・定期的に検査を受けている」が19.5%となっている一方で、「忙しい・面倒だから・必要性を感じない」が33.2%、となっております。
今後に就きましては、引き続き、様々な媒体を通じた受診勧奨を継続・強化するなどにより、受診しやすい、受診につながりやすい環境整備に取り組んでまいります。
質問
今後、受診率低下について電話勧奨時に聞き取りと分析を行う胸が取組に挙げられていますが、それは通電が前提となり、被保険者全体をとらえるには時間も労力もかかると考えられます。今後の未受信理由の効果的な把握の方法について、本市の考えを伺います。
答弁
電話による受診勧奨時におきましては、架電対象者の約半数が「留守電・不通」となっている状況にあることを課題として受け止めているところでございまして、今年度につきましては、高齢者に比べ受診率が低い傾向にある40~60歳代が比較的在宅していると考えられる、休日、夕方以降の時間帯に重点的に架電するほか、電話が普通の際に再度架電する回数を増価させるなど、通話できる機会を確保してまいります。
今後の未受信理由の把握の手法に就きましては、受診勧奨を実施するオペレーターが通話時に使用するマニュアルの改善や、未受信理由を細分化して分類し、分析するなど、効果的な把握の手法について検討してまいりたいと考えております。
質問
勧奨方法ですが、架電、SMS発信、イラスト付きハガキなど、本市から一方的なアプローチに留まるように思います。一方で全国的な好事例を見ますと、医療関係機関との連携なども成果を上げています。本市としては年齢・性別・国保加入歴などの属性に合わせてイラストや文面を変更するなどの工夫もされていますが、レセプトデータに合わせた受診勧奨方法の個別化も考えられます。本市としても効果的な手法を検討しながら、引き続き受診勧奨を行うとしていますが、現在の検討状況について伺います。
答弁
令和2年度に実施した「第2期データヘルス計画」の中間評価において、特定検診の受診率向上に向けた取組の効果を検証し、目標達成に向けた課題整理を行い、今後における新たな取組やこれまでの取組を拡充し、計画のさらなる推進を図っていくこととしたところでございます。
具体的には、新たな取組といたしましては、休日夜間に検診を実施している医療機関のご案内や、電話による勧奨がつながらない対象者に対し、検診受診の重要性を簡潔明瞭、かつ、タイムリーに伝わるよう、ショートメッセージサービスを活用した勧奨などを予定しているところでございます。
拡充する取組といたしましては、受診率の低い南部地域の対象者や、職場における検診の受診習慣があり継続した受診が期待できる、定年退職等で国保に加入した60歳から65歳の年齢層に対して重点的に架電を行うとともに、ハガキによる受診勧奨におきましては、昨年度、対象者の年齢を考慮した、勧奨の文言やイラストを変更したところでございまして、その効果について検証してまいりたいと考えております。
また、特定検診の受診率向上に向けましては、医療機関等との連携が不可欠でありますことから、特定検診等の積極的な実施を促し、その意義や制度への理解を深めることを目的とした川崎市医師会会員向け説明会を6月に実施したところでございます。
今後につきましても、引き続き、特定検診の受診しやすい環境整備、受診率向上に向けた様々な取組を進めてまいりたいと存じます。