議会報告

令和3年9月13日第3回定例会代表質問

ワクチン接種と医療提供体制についての再質問

2021.09.13

質問

子どものワクチン接種について伺います。答弁から、本市のワクチン接種はあくまでも個別接種がメインであることが確認されました。その上で、子どもへの接種については、積極的にご協力いただける医療機関に対して、ワクチンの上乗せ配分を行っているとの健康福祉局長からの答弁でした。

そこで、上乗せ配分はどの程度可能なのか、これまでどの程度実施してきたのか、またその制限となっているものは何か、健康福祉局長に伺います。

答弁

ワクチンの上乗せ配分につきましては、主に中高生への接種に積極的に御協力いただけける医療機関に対して、通常のワクチン供給とは別に、当面の間、週当たりの合計で2,000回分程度を提供するものでございます。 

また、9月から取組を開始したところでございまして、 初回分の上乗せは、約2,200回分の配分を予定しております。

なお、子どもへのワクチン接種にあたりましては、特に 思春期にみられる接種前後のストレス関連反応に適切に 対応できるよう、医療機関におきましては、きめ細やかな 対応に御留意いただく必要があるものと考えております。 

質問

学校単位での集団接種環境の整備など、子どもが優先的にワクチンを接種することのできる環境整備は必要ないのか、保護者から要望の声は上がっていないのか、教育現場での声について、教育次長に伺います。

答弁

文部科学省の見解では、接種への個々の意向が必ずしも尊重されず同調圧力を生みがちであること、接種後にみられる体調不良に対するきめ細かな対応が難しいといった制約があることから、現時点で推奨するものではないと示されておりますので、本市において学校での集団接種を実施することは困難であると考えております。 

保護者の方から集団接種を望む御意見をいただくことがございますが、これらの事情をお伝えし、御理解をお願いしているところでございます。

質問

医療提供体制について伺います。

新型コロナウィルス感染症対応として、重症病床数の増床に加えて、中等症患者受け入れを担う重点医療機関での柔軟な対応により、重症病床数には表れない、実質的な重症者の受け入れ枠を増やしているとのことですが、具体的な内容とそのキャパシティについて、見解を伺います。

答弁

「命を救う」ことを最優先に対応するためには、高度医療機関の病床の負担軽減を如何に図れるかが重要になり ます。 

このことから、重い肺炎症状のある患者に対して、気管挿管することなく、高流量で高濃度酸素を投与する医療 機器、通称「ネーザルハイフロー」を活用する治療法をもって、一定の構造・設備等を有する複数の重点医療機関に おいて対応していただいておりまして、本市といたしましては当該機器の調達を支援しているところです。

また、受け入れのキャパシティにつきましては、機器の調達状況等により増加するため定量ではありませんが、 重点医療機関にて1日当たり37人の重症者を対応していただいたことが過去最多となっております。

質問

市民のワクチンの接種状況についてです。概数としては、優先接種された市民をメインに、着々と進んでいることがわかりました。一方で、若者の接種が進んでいない可能性があります。年齢層別に、接種が進んでいない層について、本市の認識を伺います。

また、他都市先行事例があるように、忙しい若者のライフスタイルに合わせて、予約不要の集団接種環境の整備、あるいはSNSを利用した抽選制の枠の設定などにも取り組むべきと考えます。若年層がワクチンを接種しやすい環境の整備について、その必要性と実現性について伺います。

次に、本市職員のワクチン接種状況の把握についてです。答弁では、本人意思に基づき受けるものということを論拠に、状況は把握していないとのことでした。一方で、とある民間調査によると、民間企業の2/3が把握しているとの結果も出ているようです。この調査では大企業・中小企業ともに6割以上が接種状況を把握しているとのことです。市民サービスの継続性、加えてワクチンロス防止策として市職員が接種している実情も鑑みて、本市も状況を把握し対応すべきと考えられます。総務企画局長に見解を伺います。

答弁

年代別の接種状況につきましては、9月12日現在、6 5歳以上の方 約89%、60歳から64歳の方約80%、50代の方 約67%、40代の方 約59%、3 0代以下の方 約42%に1回目接種を実施したところ でございまして、接種状況を踏まえますと、今後は、若い世代への接種を促進していく必要があるものと考えております。 

また、20代・30代を中心に新規陽性者数は高い水準 となっておりますので、他の自治体の取組なども参考に しながら、若い世代への接種機会の確保について、取組を検討してまいりたいと存じます。 

要望

ワクチン接種については、答弁にもある通り、今後は、子ども、若者、現役世代の接種率が十分でなく、一層の情報発信、接種機会の提供が、一層重要となります。本市も既に、個別接種における子供の接種分の上乗せ配分などの措置を始めましたが、一層の柔軟な対応を期待します。特に接種対象となる子どもの保護者や、本市職員の意向など、現場実態や要望を早急に把握するよう求めます。