議会報告

令和5年9月13日代表質問④

川崎港について

2023.09.13

質問

川崎港長期構想(案)について伺います。
川崎港はこれまで京浜工業地帯の中核を担ってきましたが、マクロの産業構造の変化とともに、近年では脱炭素化の加速やデジタル技術の革新など、社会実勢に合わせ、川崎港の将来の姿とその実現に向けた取組の方向性を示すため、本年7月に、平成10年以来の長期構想の改定を行いました。
前回長期構想時点で描いた姿で、実現された成果、実現することができなかった取組について伺います。

前回構想では、工業港の有する機能を活かしながら、高度な物流機能を担うとする、時代の変化の過渡期ならではの姿が描かれていました。今回構想では、物流を産業セグメントで区分けすることなく、アジア各地へのダイレクト航路などを強みとした、高度なサプライチェーンを支える港と掲げています。川崎港の本質的な強みは、東京・横浜間をつなぐその立地であり、その背後地に首都圏の巨大な個人消費を抱える点にあると考えます。注力していきたいモード・品目について具体的に伺います。

またゾーニングについても大幅な設定変更を行いました。特徴を伺います。
併せて交通インフラの整備が肝要です。鉄道、主要道路、道路、高速道路それぞれが現存、調査中、計画推進、構想段階別に示されていますが、物流・人流を確保すべく、優先して整備が必要な交通インフラについて、見解を伺います。併せて、現段階での青写真には描かれていないが、更なる川崎港振興に寄与する交通ネットワークについての考えがあれば伺います。

答弁

(環境局長)
はじめに、平成10年に策定した川崎港長期構想に基づいた取組の主な成果といたしましては、川崎港コンテナターミナルの岸壁延伸やガントリークレーンの整備を行ったことにより、コンテナ取扱貨物量や航路数が大幅に増加しました。主な未達成の取組としましては、鉄道輸送と連携した取組がございますが、この取組については、本構想においても、海上輸送と鉄道輸送との一貫輸送サービスの実現に向けた検討を進めていくこととしております。

今後注力する取扱貨物についてですが、東扇島に立地する冷凍冷蔵倉庫の集積という強みをいかして、アジア方面からの冷凍冷蔵貨物などが中心となると考えております。

次に、本構想のゾーニングの特徴についてですが、将来像の1つである「カーボンニュートラルな社会の形成を先導する港」の実現のため、新たに「カーボンニュートラルポート形成ゾーン」を設定するとともに、扇島地区や浮島地区にロジスティクス関連ゾーンを設定するなど将来像の実現に向けた見直しを行いました。

次に、優先して整備が必要な交通インフラについてですが、東扇島地区や水江町地区、扇島地区などの地区間をつなぐ臨港道路東扇島水江町線や国道357号などの整備が重要と考えております。

次に、交通ネットワークについてですが、今後、扇島地区や周辺地区などの土地利用転換に合わせ、臨海部全体について、様々な交通手段の検討が進められていく中で、川崎港のアクセス強化に寄与する交通ネットワークについても検討してまいります。

質問

川崎港港湾脱炭素化推進計画(案)について伺います。
計画案では、川崎臨海部において、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化等を通じて、温室効果ガスの排出を全体として実質ゼロにすることを目指すなどとしておりますが、本計画案の概要及び特徴について伺います。

また本計画案の内容として、港湾管理者である本市の脱炭素化に向けた取組の他、川崎臨海部に立地する企業などの取組も記載されておりますが、今後はこれらの実行性を高める為に国からの支援等も必要と考えます。見解を伺います。

答弁

(港湾局長)
本計画案の概要につきましては、港湾法に基づく計画として、川崎臨海部においてカーボンニュートラルポートの形成を推進するための具体的な取組について定め、温室効果ガスの排出を全体として実質ゼロを目指すことを目的としております。また、官民の連携による脱炭素化の促進に資する取組方針として、水素を軸としたカーボンニュートラルなエネルギー供給拠点の形成や、川崎臨海部の面的・効率的なカーボンニュートラル化を位置付けた上で、2030年度及び2050年までの温室効果ガスの削減目標のほか、水素等の供給目標などを定めております。

次に、本計画案の特徴につきましては、計画の対象範囲を、川崎の港湾ターミナルにおける活動及び川崎臨海部における事業活動とし、港の範囲を超えた広い地域で設定している点が挙げられます。また、35の立地企業等が取り組む、97の脱炭素化に資する事業について、企業名を表した上で、具体的な取組内容や実施時期などを明記している点も特徴と考えております。

次に、国の支援につきましては、これまでも、本計画の策定にあたり設立し、国の機関も参画する川崎港カーボンニュートラルポート形成推進協議会などにおいて、国による既存の補助制度や新たな支援策の検討状況等を、参画企業と情報共有してきたところでございます。今後につきましても、本計画の推進に必要な支援について、国に提案してまいりたいと考えております。