議会報告

令和5年9月13日代表質問⑬

都市農業施策について

2023.09.13

質問

都市農業施策について伺います。
麻生区の農業振興地域においては、道路や各種設備が長年の経年劣化により急遽修繕が必要となるケースが発生してきています。本市では、川崎市にニューファーム整備事業補助金等により、計画的な補修と適正な維持管理に努めていますが、昨今の物価等高騰の影響もあり、当初予定していた予算では、元々計画していた工事が行えないという事案も発生しています。

例えば、岡上における灌漑設備の維持管理事業については、分割工事を検討しているとのことです。補正予算を組むなど、当初計画通り、年度内での対応が検討できないのか伺います。

答弁

農業振興地域における農業関係施設の維持修繕につきましては、営農団地管理組合等からの申請に基づき、必要性を本市において精査し、補助事業を実施しているところでございます。

令和4年度におきましては、岡上営農団地管理組合から灌漑設備である深井戸ポンプ及び送水管の改修についての意向があり、令和5年度に実施する調整を進めてまいりましたが、近年の物価高騰による影響により、当初予定していた工事費を上回る見込みとなったことから、深井戸ポンプの整備を優先的に実施し、送水管は令和6年度以降に整備する方向で、補助金の交付について最終調整が完了したところでございます。
今後につきましても、地元の御意見を丁寧にお伺いしながら、農業用施設の改修を支援し、営農環境の改善に努めてまいります。

質問

川崎市内、約20万平米で栽培している「多摩川梨」をはじめとする果樹栽培管理の剪定作業時に発生する剪定枝の処理については、現在農業者個人で処分をしています。破砕機の利用は住宅街にある都市農業の環境下では騒音や煙の面が制限される為、農業者の大きな負担となっています。本市のごみ処理センターでは現在、「太さ10cm程度、最長辺50cm未満にし、小さく束ねて1回3束程度を目安に出してください。多量に出さなくてはいけない場合は、事前に生活環境事業所に相談してください。最長辺50cm以上のものは粗大ごみとして出してください」とあります。
市内の梨生産において発生する剪定枝の量はどの程度なのか、一生産者あたりどの程度を処分しているのか、実態を伺います。

多量廃棄に関する生活環境事業所への相談がどの程度来ているのか伺います。併せて、生活環境事業所に相談をした場合、どのような対応となるのか伺います。

稲城市では、剪定枝を処理センターに持ち込む場合、その処分料は免除されています。都市農業振興の観点からも本市でも同様の対応が求められています。見解を伺います。

答弁

(経済労働局長)
梨の生産において発生する剪定枝の量につきましては、令和4年度川崎市農業実態調査による梨の作付け面積は、1,978アールで、作付け面積あたりの剪定枝の量は、過去の発生量調査によりますと、1アールあたり約50キログラムであったことから、年間約100トンと推計しております。

生産者あたりの処分量につきましては、生産規模や処理方法によって異なりますが、作付け面積が1ヘクタール程度の、規模の大きい生産者では、年間に2トントラック約5台分と伺っております。

処分に係る経費につきましては、剪定枝を廃棄している生産者にとりましては、負担感が大きいと捉えているところでございますが、処分料の免除については、現時点では課題があると認識しており、効果的な処理方法等について、関係局とともに検討してまいります。

(環境局長)
剪定枝の多量廃棄につきまして生活環境事業所への相談件数につきましては、一般家庭から排出される市民の方々や農業者などの民間事業者から、年に数回相談を受けております。

次に、相談を受けた場合の対応につきましては、一般家庭から排出される場合は、排出量を確認し、量が多い場合には複数回に分けて排出していただくようお願いしております。また、農業者など民間事業者から排出される場合は、一般廃棄物収集運搬業者への委託や、処理センターへの自己搬入の案内のほか、剪定枝のリサイクル業者を紹介することとしております。