議会報告

令和1年8月23日8月まちづくり委員会

羽田連絡道路の事業進捗について

2019.08.23

8月まちづくり委員会(8月23日)で質問しました。

・羽田連絡道路の事業進捗について

質問

継ぎ手の件なんですけれども、工法を見直して増額になりました。ただ、工法を見直す観点として、今、資料を拝見すると、概要の防食等にかかわる維持管理性、安全性の向上とある。今は雨笠委員から安全性の向上というか、当たり前に担保する意味で話をされたんだと思うんですけれども、維持管理性の向上は何か金額ベースで示せるものというのはございますでしょうか。

答弁

維持管理性につきましては、溶接というよりも、写真にございます溶射ボルトを採用したというところにございます。この溶射ボルトにつきましては、従来のボルトと違いまして、アルミニウムとマグネシウムの合金を吹きつけたボルトになります。これは、アルミニウムやマグネシウムのほうが鉄よりもさびやすいという性質がございまして、その性質を使って、先にアルミニウムやマグネシウムをさびさせて、本体の肝心な鉄をさびさせないという理論に基づいたボルトになってございます。これを採用いたしますと、初期コストはやはり高いんです。それで増額という形になるんですが、この橋を100年もたせるというスパンでライフサイクルコストを試算しましたところ、当然、普通のボルトを使った場合には、何年かに1回、もう1回塗りかえみたいなものをしないともちませんので、そういうコストはかかってまいりますが、この溶射ボルトを使うことによって、メンテナンスを100年間しなくてもいいというところで、60年後には、これを使ったほうがコスト的に安くなるという試算結果が出ましたので、今回、溶射ボルトを採用して維持管理性の向上につなげたというところでございます。

質問

金属の電気陰性度の違いの差みたいな、そういう話ですね。もしもこうやってコストの増――今回、事業進捗についてと言いながら、実際は工事契約の変更の内容もしくは増額についての御説明だったかと思っています。その場合に、この金額に何の意味があったのかということの御説明がまだ抜けています。せっかく今のように、60年後には費用対効果が出るという結果があるのであれば、事前にお知らせいただいたほうがわかりやすかったのかなと私は思っています。

あと、もう1点お願いします。今回、計画予算が300億円に対して、当初が210億円ぐらいですので、252億円まで到達しているところです。これは今までのところで言うと、ほとんどは工法の変更であったりとか、追加の部分があったり、今、物価変動であったりとか、人件費の向上なんていうのは見込んでいないと。多少は入っているんですけれども、説明要因で言うと、ほとんどない状況でして、令和3年の工期の最後までに、これがいかほどまで上がっていくのか。今後の見通しを教えていただきたいと思います。

答弁

今回の変更の中もそうなんですけれども、第1回変更のとき、第2回変更のときも含めまして、物価の変動につきましては考慮させていただいて、物価変動分を見込んで増額等の変更はさせていただいております。今回の増額の変更に伴いまして、当初計画額として300億円というのを上げさせていただいておりましたが、今回の変更で合計252億円ほどになります。そのほかに用地費ですとか、補償費ですとか、そういったものも含めて300億円という計画額を設定しておりましたのが、今のところ、この増額の見込みを踏まえますと、トータルで約270億円の全体事業費の見込みとなっているところでございます。

(上原)

今おっしゃった270億円でおさまるように、しっかり精査して進めていただきたいと要望申し上げて終わりにさせていただきます。