議会報告
令和1年9月20日決算審査特別委員会(まちづくり分科会 第1日)
議案第134号 平成30年度川崎市一般会計歳入歳出決算認定について
2019.09.20
決算審査特別委員会(9月20日)で質問しました。
・議案第134号 平成30年度川崎市一般会計歳入歳出決算認定について
質問
10款3項4目登戸地区土地区画整理事業費のうちの移転補償を中心に質問いたします。平成30年度決算におきましては、登戸地区土地区画整理事業費の予算現額93億7,000万円余りに対しまして、支出済額は72億9,000万円と消化率はおおよそ8割、順調に見えますが、実際の事業の進捗について伺います。また、翌年度繰り越しとなった理由も加えて伺いたいと思います。
答弁
登戸土地区画整理事業についての御質問でございますが、初めに、平成30年度の事業進捗につきましては、集団移転の手法により、主に戸建て住宅や木造アパートが密集していた60街区や64街区、75街区周辺地区において予定していた約100棟の建築物等の解体を行ったものでございます。次に、繰越理由につきましては、主な内容は移転補償金でございまして、権利者との協議調整により建築物等の解体後にお支払いする補償金が翌年度になったことなどでございます。
質問
集団移転の手法でぐんぐんと進んで順調な進捗が見られる、そういうふうに確認されましたが、今後の事業の取り組み内容と見通し、あと、スケジュール感なども加えて伺います。
答弁
今後の取り組み等についての御質問でございますが、今年度は登戸駅前の商店街である80街区周辺地区や向ヶ丘遊園駅周辺の住宅地である24街区周辺地区において建築物等の解体が進められているところでございます。来年度は登戸駅と向ヶ丘遊園駅の間に位置する住宅地の62街区や71街区周辺地区の移転を進める予定で、現在、補償契約に向けた権利者との交渉を実施しているところであり、おおむね順調に進んでおります。また、向ヶ丘遊園駅前や登戸駅前の商業集積エリアにおきましても、集団移転の説明会を開催するとともに、仮換地指定や移転に向けた権利者協議を実施しているところでございます。
質問
今後、移転対象となる地域は登栄会商店街、地元の商店街を含む物販や飲食店などの商業店が多く営業されている地域となろうかと思います。これまでは住宅地域との移転交渉をしっかり進めていただいたんですが、それとは流れが違って、趣が異なりまして、事業性の判断であったり、のれんであったりとか、いわゆるビジネスにかかわる部分の判断も発生してくることが考えられます。今後の移転交渉の方法について伺いたいと思います。
答弁
今後の移転交渉についての御質問でございますが、商業店舗の移転に関しましては、仮移転中の営業や将来における営業の継続性など、住宅の移転とは異なる課題があると認識しております。そのため、補償における公平性を確保しつつ、権利者の意向を勘案し、市で用意する仮設店舗利用の提案や移転補償支援業務を委託している補償コンサル独自のネットワークを活用した移転先の紹介など、円滑な移転に向け交渉を進めているところでございます。
(上原)
しっかり考えられているということも確認できました。その上で、1つ御要望申し上げたいと思います。店舗等のテナントとの移転交渉に際しましては、補償コンサルを介して、客観性を担保しつつ、移転交渉を進めるとのことでした。当該地域の各店舗は、事業の種別のみならず、その収益状況も各社多様であろうかと思います。特に令和2年度以降に関しまして、事業者との交渉が本格化する、その中で事業性の判断というところで交渉がある程度柔軟性を確保しなければならない。柔軟性の確保をこれまで以上に織り込んで、したがいまして、これまで以上に厚めの予算どりに向けた準備または調査を進めていただくこと、もしくはそれを検討していただくことを提案いたします。
また、その際に忘れていただきたくないのが、当該区画整理事業が本格化する期間に入って、ここ数年になりますが、人の流れがもう大分少なくなっているところでございます。人の流れが低下したその収益状況をもって、その事業の判断をしていただきたくない。必ずしもその店舗の本来の収益を反映していない状況が、今の収益状況であるということを認識していただきたいと考えております。しっかり地元で頑張ろうと、気概のある商店ほど、環境が悪くなってもしっかり事業を続けていこうと、防災、防犯にも大変大きく貢献していただいている店舗さんも多いので、環境がこうやって悪化した中でも商店街や地域を思って営業されている地元企業の地域のにぎわいの主体、ここを大事にしていただきたい。地元の商業者に対しましては、これまでの建物保有者との交渉同様に、引き続きフェアな交渉を進めること、また、その環境の準備を要望いたします。