議会報告
令和2年6月10日6月総務委員会 代表質問
多摩川における堆積土砂の撤去について
2020.06.10
質問
多摩川における堆積土砂の撤去について伺います。
令和元年東日本台風では、多摩川上流部の記録的な降雨により、東京都大田区にある多摩川の田園調布の水位観測所などにおいて計画高水位を超え、過去最高の水位を記録するなど、本市域では平瀬川などの支川との合流部や排水樋管周辺地域等の広範囲で浸水被害が発生しました。多摩川は大都市間を流れる一級河川で、特に下流部は人口密集地帯であり、氾濫や決壊が起きれば甚大な被害になることは必至であります。
一級河川である多摩川の管理者は国土交通省になるわけですが、河道内中州の土砂堆積が点在し、治水安全上、大きな問題であります。国土交通省は、5月から多摩川の平瀬川及び三沢川の合流部付近の土砂掘削の工事を開始しましたが、この工事の目的及び内容について伺います。
答弁
多摩川の土砂掘削工事につきましては、河川管理者である国土交通省が令和元年東日本台風による土砂堆積を踏まえ、河道管理上、必要な箇所の土砂撤去を実施しているものでございます。
工事内容につきましては、平瀬川との合流部において約3,000立方メートル、三沢川との合流部において約5,000立方メートルの土砂撤去を、5月中旬から約1か月の工事期間で実施するものと伺っております。次に
質問
今夏の台風時期までという限られた時間の中で、昨年、浸水被害のあった各支川との合流部の土砂掘削の工事を開始したことについては評価をしますが、近年の土砂の堆積状況を踏まえると、多摩川全域の土砂を掘削しなければ抜本的改善にはつながりません。
多摩川緊急治水対策プロジェクトでは、河川における対策として、河道の土砂掘削が位置づけられていますが、実施時期や内容などについて伺います。
答弁
多摩川緊急治水対策プロジェクトにつきましては、令和元年東日本台風において甚大な被害が発生した多摩川流域における今後の治水対策の取組といたしまして、国、都、県及び本市を含む市区などが連携して取りまとめたものでございます。
本プロジェクトにおける多摩川の掘削につきましては、河道の流下能力を向上させる取組として、国土交通省が令和6年度までに、令和元年東日本台風において多摩川の計画高水位を超過した水位観測所の範囲を中心に約198万立方メートルの掘削を実施するものでございまして、具体的な実施内容につきましては現在検討中と国土交通省から伺っております。
本市においては、本年2月に大田区、世田谷区と連名で国土交通大臣に対し、河道掘削等の本プロジェクトの早期実施などについて要望を行っており、今後も引き続き、国や多摩川流域の自治体と連携し、多摩川の治水安全度の向上に取り組んでまいります。