議会報告

令和2年9月10日第5回定例会代表質問

悪性脳腫瘍に関する共同研究について

2020.09.10

質問

ナノ医療イノベーションセンターが東京大学と行った共同研究で、脳腫瘍の一種で進行が速く予後が悪いとされる膠芽腫の新規治療法をマウスで実証した点について伺います。

8月4日の本研究に関する発表では、このたびのエピルビシン内包高分子ミセルは他のがん種において既にヒト臨床試験に進んでおり、早期の臨床展開も期待できるとあります。

さきの新型コロナウイルスワクチン同様、その数ほど多くないものの、膠芽腫に苦しむ患者は世界中にいます。生存期間に対して改善効果の高い薬物療法が少ない中、早期実用化が期待されますが、臨床展開はいつ頃となるのか伺います。

答弁

現在、動物実験を行っている段階であると伺っております。今後、臨床試験に向けましては、安全性の試験や、動物とヒトのがん組織の違いに基づく有効性の試験等、クリアすべき多くの課題があることから、現時点では臨床試験の開始時期については明言できないと伺っております。

質問

その際には製薬会社による生産が開始されると考えられますが、市内企業による生産は期待できるのか見解を伺います。

答弁

現在、他の臨床試験において用いられているナノカプセルの基材は、市内に事業所を持つ企業が生産したものでございまして、今回の研究が臨床試験に進展し、ヒトへの投与に定められた生産や品質の基準に適合し、安定供給が可能であると判断された場合は、可能性があるとのことでございます。