議会報告

令和5年9月13日代表質問⑲

多子世帯支援の拡充について

2023.09.13

質問

保育所等の利用における多子世帯支援の拡充に向けた取組について伺います。
令和5年6月から約1か月、多子世帯支援の拡充において、きょうだい同一園入所の機会拡充に向けた利用調整の見直しに関する取組のパブリリックコメントを実施しました。この間、保育所等運営事業者との意見交換を実施したとの事でしたが、事業者の納得と理解は得たのか、また、いただいた意見についても伺います。
第1子が保育所等に入所しづらくなるのでは、という心配の声が多数ありましたが、そのような事態にはならないか、見解を伺います。

答弁

(こども未来局長)
利用調整基準の見直しにつきましては、きょうだい別園となることによる保護者やお子さんの負担を解消するため、きょうだい同一園への入所機会を拡充することを目的とするものでございます。
この間、保育事業者等とのヒアリングを行い、見直しの内容を御説明するとともに、事業運営の立場からの御意見等を伺ったところでございまして、事業への影響等を懸念しているといった御意見も一部ございましたが、概ね見直しの趣旨に賛同する御意見であったことから、一定の御理解をいただけたものと考えております。

次に、見直しによる影響についてでございますが、当該見直しにより地域における保育受入枠が減るものではないことから、一人っ子や第一子の入所機会が減少することはないと考えております。
引き続き、見直しの趣旨等を周知するとともに、保育所等の利用を希望する方に対しましては、個別の保育ニーズを丁寧に確認しながら、多様な保育施策・サービスとのマッチングを図るなど、きめ細やかな相談・支援に取り組んでまいります。

質問

この度の市長の提案説明において、多子世帯支援について第2子の保育料を半額、第3子以降を無償とすることとし、きょうだいの入園に関する優先的な取扱と併せた来年度からの実施に向けて、取組を進めていくとの方針が示されました。
多子保育料減免の現制度は第1子の年齢によっては第2子以降の子どもが減免対象にならず、この件については、これまでも我が会派の代表質問等でその不合理さを指摘してきており、国に対しても「多子世帯における保育料の軽減措置の制限撤廃等を求める意見書」を提出し、必要となる財源の確保についても国の責任において特段の措置を講じるよう求めてきました。

本市が安心して子どもを産み育てることができる街になるため、国の対応を待たず本市が先んじて多子世帯の保育料の軽減における年齢制限及び利用する保育施設の種類による制限を撤廃すべきであると改めて求めますが、実施時期も含めて市長に見解を伺います。

答弁

(市長)
将来を担うこどもの医療費や保育料等については、本来、自治体間で差異のある取組ではなく、国の責任において全国一律の制度として構築するべきであると考えております。
現在の国の制度におきましては、同時に保育所等の対象施設に在籍している小学校就学前の子どもに限るとしているため、年が離れている場合などは減免対象にならず、非常に不合理なものと考えており、この間、国に対し、他の政令市等と連携して年齢制限の撤廃等について要望をしてきたところでございます。

しかしながら、このほど国が示した「こども未来戦略方針」では触れられておらず、独自の取組を実施する自治体が増える中、本市においても制度拡充を求める市民の声が高まっていることから、認可保育所等の保育料につきましては、きょうだいの年齢、利用施設等に関わらず、第2子を半額、第3子以降を無償とすることとし、来年4月からの実施を決断したところでございます。

再質問

保育所等の利用における多子世帯支援の拡充に向けた取組について再度伺います。
市民の声の高まりを受け国に先んじ、きょうだいの年齢、利用施設等に関わらず保育料減免措置を実施する決断について評価します。
一方、今回言及されていない一時保育事業についても多子世帯支援の対象にすべきと考えますが見解を伺います。
また、川崎認定保育園についてもその経済的負担は大きく、多子世帯支援対象として拡充を検討すべきですが見解を伺います。

答弁

(こども未来局長)
保育所等における多子世帯支援についての御質問でございますが、はじめに、一時保育利用料の多子世帯軽減につきましては、現在は、保育料と同様に、年齢による制限等が設けられておりますので、現状の利用状況や実施施設の受入体制のほか、国や他都市の動向等も踏まえて、拡充について検討しているところでございます。
次に、川崎認定保育園につきましては、別途実施している川崎認定保育園の多子減免制度を拡充することで、利用者の負担の軽減を図ってまいりたいと考えております。

再質問後の意見要望

保育所等の利用における多子世帯支援の拡充に向けた取組についてです。
この度、市民や議会の要望を受け、国に先んじて本市の多子世帯支援の取組が進むことに評価をするとともに、我々議会からも、未だ山積する子育て支援策の課題に対して国へ声を届け続けることは重要と考えております。
議会と行政が一体となり今後も、市民の声をとらえた、子育てを社会全体で支える取組を進めていくよう、要望します。