議会報告
令和6年12月16日一般質問
菅稲田堤に計画を検討しているポンプ施設と稲田公園の再整備について
2024.12.16
質問
菅稲田堤に計画を検討しているポンプ施設について伺います。これまで住民説明会などを通じて住民意見の聴取を行い、菅第3公園内へのポンプ施設設置に向け取り組まれてきました。これまでの住民への聴取内容について伺います。
答弁
(上下水道事業管理者)
三沢川地区における浸水対策についての御質問でございますが、菅第3公園へのポンプ施設の必要性やそのレイアウト案など、現在計画している浸水対策の方法について、近隣にお住まいの方々へ説明する場を設けるとともに、本年2月と8月には、菅稲田堤3丁目にお住まいの方を対象とした説明会を開催してきたところでございます。こうした場を通じて、住民の皆様から、ポンプ施設を一刻も早く整備してほしいという御意見のほか、公園としての機能確保や景観への配慮が必要といった御意見をいただいたところでございます。また、三沢川の水位を下げる対策や流域全体での総合的な対策を求める声もあったところでございます。
質問
住民の声から現在検討を進めているポンプ施設の規模や配置について、検討経過を伺います。また、各種法令等の遵守が必要ですが、調整状況についても伺います。
答弁
(上下水道事業管理者)
ポンプ施設の検討経過についての御質問でございますが、菅第3公園に設置を計画しているポンプ施設は、菅・菅稲田堤・菅野戸呂地区の約80ヘクタールの雨水を三沢川へ排水するためのものでございまして、その能力は、毎秒8.5立方メートルの排水を可能とするものでございます。本年2月の住民説明会でこのポンプ施設の概略のレイアウト案を提示したところ、住民の皆様から公園としての機能確保を求める御意見をいただいており、現在、公園機能を最大限に残すことを可能とするためのポンプ施設の配置について検討を進めているところでございます。
なお、ポンプ施設の設置には、建築基準法をはじめ、消防法、まちづくり条例など、各種法令を遵守する必要がございますので、現在、検討に合わせて関係部署との調整を進めているところでございます。
質問
その検討の中で特に当該公園以外への設置について様々な意見交換がなされましたが、それぞれ検討内容を伺います。
答弁
(上下水道事業管理者)
ポンプ施設の設置場所についての御質問でございますが、菅第3公園以外にも、これまでに、稲田水源地跡地や稲田取水所、大丸用水脇の民間駐車場などを候補にポンプ施設設置の可能性について検討してきたところでございますが、三沢川への排水や大丸用水からの導水が困難なこと、用地面積が狭く、現在計画している全ての設備が設置できないことなど、それぞれ課題があることから、菅第3公園を最も適切な候補地として検討を進めているところでございます。
質問
ポンプ施設というのは造ればいいというものではありません。維持管理についての検討状況を伺います。
答弁
(上下水道事業管理者)
ポンプ施設を健全な状態に保つためには、定期的な点検や整備を行う必要があることから、ポンプ施設に職員等が安全にアクセスできる設備の配置や、設備交換時などに使用するクレーンの設置方法などの検討が必要となります。そうしたことから、現在、適切な維持管理を可能とすることを前提に、公園として利用できる空間を最大限確保することを目指し、地上に設置する設備を最小化する方法について検討を進めているところございます。
質問
この菅第3公園なんですけれども、地域から愛されているということは、この議会でも、ほかの議員からも、地域からも声が上がっているところですけれども、今後の市民利用について検討状況を伺います。
答弁
(上下水道事業管理者)
菅第3公園は様々な年代の周辺住民の皆様に御利用いただいている公園でございますので、公園として利用できる空間を最大限確保できるようポンプ施設のレイアウト案を検討しているところでございます。また、ポンプ施設整備後の公園につきましても、これまで同様、長く周辺住民の皆様に御利用いただけるよう、地域の御意見を伺いながら、整備に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。
質問
ポンプ場の具体的な案が待たれます。
地域で300軒以上の住宅が被害を受けて、それぞれが数百万円単位の被害を受けた大事な話なんですけれども、このポンプ場が不要だという御意見をお持ちの方がこの中にもいらっしゃるのかもしれないですけれども、私はぜひこれはしっかりと進めていただかないと困るんです。この地域が沈んで、誰が得するんですか。線状降水帯が今後襲ってくる可能性があって、このポンプ場ですらちょっとちっちゃいかなと思っているぐらいなのに、本当にこれが要らないと思っているのが私には信じられない。ぜひ進めていただきたいと思うんですが、前回の案提示を行った今年の2月、機能をただ並べるとこうなるといったたたき台を示されましたけれども、地域でも受け入れ難いものであったということは残念ながら事実だったと思います。
どこまで改善されているのか、検討結果が待たれるところですが、今後のスケジュールについて伺います。
答弁
(上下水道事業管理者)
今後につきましては、令和7年3月までに菅稲田堤3丁目にお住まいの方を対象に説明会を開催し、公園機能を最大限確保した新たなポンプ施設のレイアウト案について御説明するとともに、菅町会役員をはじめ、自主防災組織や公園を利用する団体へも同様に御説明してまいりたいと考えております。
質問
このポンプ場は万が一に備えてのポンプ場でございますので、最低限の容量ということではなくて、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
次に、稲田公園の再整備方針について伺います。市内には地区公園は6園存在します。多摩区の稲田公園もそこに含まれます。改めて、稲田公園の再整備に向けた経緯と今後の計画、その進捗を伺いたいと思います。
答弁
(建設緑政局長)
稲田公園についての御質問でございますが、稲田公園につきましては、開設後50年以上が経過しており、施設の老朽化や利便性の向上、社会変容による市民ニーズの変化などへの対応が必要であることから、再整備に向けた検討を進めているところでございます。再整備に向けましては、これまで、公園利用者のニーズや民間活力導入の可能性などを把握することを目的としてイベントや実証実験等を行うなど、再整備に向けた検討を進めているところでございまして、今後、再整備についての考え方を整理した上で、地域の皆様等の御意見を伺い、基本計画を取りまとめてまいります。
質問
手法として民間活用というお言葉が出ました。この手法のデメリット、うまくいってしまうとにぎわいが創出されるということで、地域にとってみると混雑、あるいはごみ、交通などの課題が発生すると思いますが、これらは地域とのハレーションを生みます。このハレーションに対する対応を伺いたいと思います。
答弁
(建設緑政局長)
民間活力導入に向けましては、川崎市PPPプラットフォーム意見交換会等による意見聴取のほか、公園利用者のニーズ調査を目的としたイベントや、実証実験として実施しているキッチンカーの出店等も参考に検討を進めているところでございます。民間活力導入に当たりましては、実施したイベントや実証実験において大きな混乱は生じませんでしたが、引き続き、地域の方々への影響について配慮し、検討を進めてまいります。
質問
令和6年第3回定例会における自民党代表質問に対する答弁では、稲田公園に雨水貯留機能を備えることは可能であると示されました。検討の必要はないのか、上下水道事業管理者に伺います。
これを踏まえまして、公園整備スケジュールについての変更の要否についての考えを建設緑政局長に伺います。
答弁
(上下水道事業管理者)
稲田公園への雨水貯留施設設置についての御質問でございますが、三沢川地区の浸水対策のうち、稲田公園を含む約80ヘクタールについては、三沢川の計画高水位よりも低い場所が点在することから、菅第3公園にポンプ施設を設置し、浸水被害を軽減する計画としており、現在、実現に向けた調整を進めているところでございます。本計画につきましては、地域に降った雨を最下流部に設置するポンプで三沢川へ排水することとしており、ポンプ施設より地盤が高く、上流に位置する稲田公園への浸水対策用の雨水貯留施設の必要性はないものと考えております。
(建設緑政局長)
稲田公園についての御質問でございますが、当公園への雨水貯留施設の設置につきましては、現段階では検討されておりませんので、公園再整備のスケジュールには影響がないものと考えております。
質問
ありがとうございます。この大型貯留施設を造ると何百億円というオーダーが想定されるので、5.5万立米ということですから、大変な地下神殿を造らなければいけないので、これは現実的ではないということはやっぱり地域にも理解してもらわなければいけないのかなと思います。ありがとうございます。
稲田公園の予定地は都市計画されていますが、一部住居が存在しております。結果として、稲田公園は観光道路側とそのほかに大きく分かれた状態で、観光道路側の小さな公園の利用はさほど多くないと認識しております。この利用頻度の小さいほうの稲田公園について、本市の認識を建設緑政局長に伺います。また、住居があることから、地域実勢を鑑みて、都市計画の変更が必要と考えますが、見解を伺います。
答弁
(建設緑政局長)
市道菅野戸呂1号線に接する当公園の一部につきましては、災害発生時に活用できる場所にしたいという地域の皆様の御意見をいただいたことから、避難場所となる広場の整備を行うとともに、かまどベンチも設置したものでございまして、防災訓練において活用されているところでございます。都市計画の変更につきましては、現在進めている再整備の検討の中で基本的な考え方を整理してまいりたいと考えております。
質問
ありがたい答弁です。都市計画の変更については基本的な考え方を整理していただけるということで、感謝申し上げたいと思います。
また、近隣には、稲田水源地跡地、削井跡地など、利用可能な利水施設の跡地が点在します。稲田公園に取り込み、一体的に運用することを検討すべきと考えますが、見解を伺います。
答弁
(建設緑政局長)
当公園周辺の利水施設の跡地のうち、駐車場の出入口に近接している削井跡地につきましては、公園の都市計画決定区域内に位置していることから、公園の利便性の向上等に向け、再整備の中での一体的利用について関係局と調整してまいりたいと考えております。また、他の跡地につきましては、都市計画区域外であることから、再整備の検討対象にはなっていないところでございます。
質問
最後に、地域の声の聴取についてです。これまでの意見聴取実績の内容、今後の取組を伺います。また、バスケットゴールの設置など、従来から要望のあった事項だけでなく、スケートボードやドッグランなどの要望の声も多様化しています。多様化する声をどのように取り込んでいくのか、見解を伺います。
答弁
(建設緑政局長)
地域ニーズの把握につきましては、本年8月から実施した3回のイベント時における来場者アンケートや地域にお住まいの方々へのアンケートを通じて再整備に向けて御意見をお伺いしたところでございまして、引き続き、公園内での二次元コードを用いたアンケート調査を実施するとともに、地域の皆様との意見交換を行ってまいりたいと考えております。
上原
ありがとうございます。地域の皆様との意見交換ということで、これは地区公園でございますので、その該当住居、該当範囲にしっかりとヒアリングをかけていただければなと思います。