議会報告

令和2年3月16日3月まちづくり委員会

令和元年東日本台風の検証委員会の報告について

2020.03.16

令和2年3月16日3月まちづくり委員会で質問しました。

質問

三沢川だけに絞ってお話を伺いたいんですけれども、浸水経路、水路からの越水、大丸用水排泥施設の一部である水門の上部から流入した可能性が確認されたため、現在、今後の対応について稲城市など関係者と調整を行っているということなんですが、まず、そもそも稲城市側に何か被害というのはあったのかどうなのか御存じでしたら教えていただきたいです。

答弁

稲城市とは何回もお話ししておりますが、稲城市内では浸水被害はなかったということで聞いております。

質問

私もそのように仄聞しておりまして、ただ、今お話しの中で、大丸用水取水口、南多摩のところですね。そこから越水をして水流があって、それが下流にいけばいくほど影響が出てしまって、結局、吐き出し口となるはずの多摩川のほうに出なくなったのでという御説明、概略だったのかなと思うんですが、そもそも大丸用水取水口の対策というのは今どのように協議が進んでいるのか教えていただきたいです。

答弁

稲城市との協議状況でございますが、1月に本市のほうで現地を確認いたしました。2月に入りまして稲城市と一緒に現地のほうに立ち会ってその水門の状況等を確認させてもらいました。3月の頭になりますけれども、稲城市さんのほうで測量を実施させていただいたところ、水門の上部に少し開きがあるということがわかったところでございます。

今後は、この大丸用水というのは流域が非常に大きいものでして、その全体的なものも含めて、協力要請という形をとって進めていきたいというふうに考えております。

質問

水流がそこにあったということをヒアリング等で確認できたわけではなくて、事後的に高さをはかってみたところ、流入したであろうというお話だということでよろしいですか。

答弁

現地を確認したところ、ちょうど排泥池というものがあるんですけれども、やはり多摩川からそちらに流れ込んだ跡があったんですね。というのは、草が絡まっていたりとか、遠目に見ても、この水門は少し低いかなということをうちのほうで確認して稲城市のほうにお話ししたというところでございます。

(上原)

わかりました。状況的に見たところ、流入しているのは間違いなかろうというような観察をされたということだと受け取りました。

質問

資料の中で、浸水シミュレーションについて触れているのですが、これを行うには、複雑かつ複数の境界条件を設定する必要があるということなんですけれども、大変よくわかる話なんですが、具体的にはどんな境界条件が必要なのか。

変数が足りないからシミュレーションが行えないということなんだと思うんですけれども、どのような変数をとらなければいけないのかということと、その変数をとるためにはどういう観測機器を設置しなければいけないのかということを伺いたいです。

答弁

三沢川と多摩川と水路というような要素のある水位が入りまじっているところでございまして、大丸用水というのは限りなく大きい流域を抱えていて、あとは当日に降った流域の雨の状況だったりという複雑ないろんな要件がございますので、当時の条件というのを精度よく再現することは非常に困難だというふうに思っております。

実際にそれをどのようにしていればよかったかという話でございますけれども、やはり今回ここのピンポイントといいますか、浸水地域をカバーできるようなもの、例えば水位計とか監視カメラといったものが設置されていなかったということでございますので、そういったところで正確な値を把握する必要があるのではないかと考えているところでございます。

質問

水位をはかって、それを視認するためのカメラをつけてというのが現実的な落としどころとして提案されていると思うんですけれども、流量の推計をするには、やはり流速をはからないと水量というのははかれないんですね。体積なので、これができないと結局シミュレーションはいつまでたっても進まないと思うんですけれども、見解というのは、どのように考えていらっしゃるんでしょうか。

答弁

おっしゃるとおり、水位計やカメラだけでは当然無理でございますので、流向計といいますか、そういったものもシミュレーションとかをやっていく上では必要なものだと考えております。

質問

現況は少なくとも今稼働できる施設と観測できる機器を目いっぱい使ってやれることを考えなければいけないと思うんですけれども、何となく全体を見ていると、結局、大丸用水に原因があるという話にやっぱり帰着してきていて、短期的対策の中で大丸用水に直接触れられていないんですけれども、何か攻めの姿勢が欲しいなと思うんですが、いかがでしょうか。

答弁

やはり今回の浸水の状況を踏まえた水路の整備とか、議会への陳情もいただいております。そういった中で、当然水路についても今実際に検討しておりまして、特に水門につきましては、原形復旧工事を神奈川県によって施行して、維持管理につきましては川崎市のほうでやっていくという方向で今調整しているところでございます。

水路につきましても、例えばかさ上げという手法をとったときに実際にどの辺までかさ上げをすればいいのかとか、やはり途中途中で橋とかがございますので、そのかさ上げが連続性を保てるのかとか、そういったようなところを今検討しているところでございます。

質問

三沢川へ流入する部分の水門の話をされていたと思うんですけれども、根本的には大丸用水取水口と流域の水が稲田堤に集まってしまったというような大方の見方でよろしいかと思うんですけれども、要は流域の水をとめるということは、今のまちのつくり方から考えると、田んぼが減ったりしてなかなか水量を減らせないと考えると、上部のほうをシャットアウトすることを考えるべきだと思うんですけれども、そこに対して短期的対策で働きかけられることはないのか。河港水門であればほかの対策をとられていますよね。同じような手法はとれないのか、もしくは交渉できないのか。

答弁

先ほどからお話をしているとおり、大丸用水自体、稲城市からあちらこちらで分水をされ、また取水をされ、いろんなルートを経過してきていると思います。

ですから、今回の機会を捉えて、今までの水路網図をもう一度洗い直しをして、余計な水が入ってきていないのかまず確認をさせていただいて、基本的には今の雨水処理計画の中では、今の水路を通って、三沢川へ通って多摩川へ流れるというふうになっておりますので、それ以外の水の有無ですとか、もう少しいい方策はないのかとか、そういうものも見直しながら検討していきたいと考えております

(上原)

最後に御要望だけ申し上げたいんですけれども、2点あります。

その1点は、今の流域で解決できないのであればほかの流域を使って何とか解決できないのか、バイパスできないのかということを真剣に考えていただきたいというのが1つ目の要望です。

2つ目の要望ですが、ソフト対策で連絡網みたいな伝達手段の提示があったと思うんですけれども、これは本当にできるのかもう一回確認してもらいたいです。

というのは、例えば多摩区役所に危機管理担当が7人いて、実際問題、避難所と連絡をとったのは2名だと思うんですけれども、課長を含めると3名ですね。それに対して、うちのまちだけで、自主防災組織だけで18あるんですね。そことちゃんと連絡をとって同じように動いてもらえるのかというと、到底想定しづらい。

伝達し終わるまでに何時間かかるのかとか、ある程度時間のシミュレーションをしていただかないと、浸水してから2時間後にやっと連絡が来ましたでは話にならないので、連絡方法であったりとか、もう少し考えて御検討をいただき、危機管理側に伝えていただきたいと思っています。