議会報告
令和2年10月6日総務委員会①
令和2年度川崎市総合防災訓練について
2020.10.06
令和2年10月6日総務委員会で質問しました。
質問
大きな台風が2回続きまして、それを踏まえて内容が大きく刷新されるのかなと思ったら、どうにも同じように見えてしまっているんですけれども、それを払拭していただきたく御答弁いただきたいのですが、まず、訓練の特徴の中で、防災関係機関というのは警察、消防、自衛隊というのがあるんですけれども、資料の訓練項目一覧を拝見すると、具体的には、陸上自衛隊が運び込みをやったりするというようにも見えるんですけれども、内容はそれで合っていますでしょうか。ほかに追加的にやるものとかはないんでしょうか。
答弁
警察、消防、自衛隊につきましては、それぞれ訓練を実施して、それを見ていただくということが主だと思うんですけれども、今年はこういう機会でもございますので、新たな試みといたしまして、1つの災害、土砂災害を想定しているんですけれども、それに対して消防が来て、警察が来て、自衛隊が来る、そういう1つの災害に対して3者で連携を強化するという訓練内容の実施を予定しております。
質問
今、3者がそろうのを資料で拝見していると、FUSOグリーンガーデンのみなんですけれども、FUSOグリーンガーデンで土砂災害が起こるというのは、ごめんなさい、想像があまりつかないんですけれども。
答弁
今回FUSOグリーンガーデンを選定しましたのは、もともと等々力緑地の催し物広場で訓練を実施する予定であったんですけれども、やはり日曜日ということで、訓練見学者の方が結構見えて密になってしまう可能性があるということで、よりコンパクトな会場として、FUSOグリーンガーデンを設定させていただきました。その中で、FUSOグリーンガーデンの中で、土砂災害を再現する形で実施をするということをやらせていただきます。
質問
分かりました。シミュレーションを行うという認識だと思います。
次に、総合の定義がいつも疑問なんですけれども、これは川崎市総合防災訓練ですね。だけれども、持ち回りで会場が選定されて、各単一の連絡系統、川崎市、いわゆる本体と関係機関との連携を図るということでやられていると思うんですけれども、去年、複数の区でまたがって災害が起こったばかりのこの川崎市で、またこの方式でやらなければいけない理由はなんだったんでしょう。というよりも、具体的には多摩区でもなぜやらないのか。
訓練の意義は2つあると思うんです。実際問題訓練をして備えるということと、あと、備えることで安心感が生まれるということではないですか。なので、被災地域に対してフォローというか、てこ入れが必要じゃないかと思うんですが、ちょっと考えを伺いませんでしょうか。
答弁
今回中原区を対象としたのは、順番で中原区になったものでございまして、本当は区で連携した訓練も非常に大事だと、委員が言われるのはそのとおりだと思いますが、順番でやったところでございます。ほかのところにつきましては、ほかで避難所開設訓練とかはやっているところでございます。
質問
私自身も避難所運営会議に委員長として入っていますので、その仕組みのことはよく存じ上げているつもりなんですけれども、総合防災訓練というからには誰を鍛えたいのかというのが大事なことかなと思いまして、避難所開設と区との連携ということについては区で担当する。これはいいと思います。だけれども、今本当に大事なことは、危機管理室の皆さんが各区に対してどういう采配をするかという訓練をしなければいけないのに、単区に対して指示を出すことだけをシミュレーションしていては、結局、川崎市を総合的に守るということからは論点がずれていませんかということです。
なので、輪番でやっていらっしゃるというのは、そういう慣習もよろしいかと思うんですが、少なくとも災害が起こった翌年ぐらいは、少し工夫しましたというところがないと、市民に真心が伝わらない、少なくとも多摩区の人たちは、何でうちでやらないのときっと思うと思います。
常々、連絡が必要だとずっと申し上げているんですけれども、今回、いわゆる防災協定というのは全く、いわゆる市民団体、企業であったりとかの御参加はされていないという認識でよろしいですか。
答弁
委員のおっしゃるとおり、今回は一般の市民の方や企業の方につきましては、参加については見送りとさせていただきました。
質問
防災協定を結んでいらっしゃる企業さんは、一般の方じゃないんですよね。そこの認識は違いませんか。いわゆる災害時に協力するという団体であったり、個人であったりという人と、一般の人というのは一緒なんですか。
答弁
やはり一般の方と行政が関係している関係機関の方はちょっと違いますが、今回はコロナ禍を踏まえまして、何らかの縮小をしてやったというのが現実でございます。
質問
なるべく縮小するという話はよく分かりますけれども、最低限必要なラインが甘いんじゃないかと思います。要は、災害時に最低限、市中の企業、団体様に御協力いただかなけばいけないという認識が弱いからそうなってしまうというふうに聞こえてしまうんですが、いかがでしょう。
答弁
今、委員のおっしゃるとおりで、そこはございますが、今回は本当に原則市民の方は御遠慮いただいて、関係機関の中の本当に自衛隊、警察、消防だけを中心にして考えたところでございます。
(上原)
今さら間に合う話かどうか分かりませんが、例えば物資の受入れの部分であったり、物を運ぶという話のときに、企業、団体さんに協力していただかないという手はないと思うんですね。自主防災組織は参加して協力団体は参加しないという、その線引きがちょっとよく分からないので、まだ間に合うのであれば、ぜひ御検討をというか、進めてもらいたいと思っております。
質問
一番最後の参考資料の令和2年度市内で実施された訓練(抜粋)というやつです。青いベストをつけていらっしゃる方がいらっしゃいますが、これは中野島小学校の避難所開設運営訓練ですね。
これの振り返りというか、成果を教えていただけますか。
答弁
多摩区職員は、ほかの区と比べて避難所開設が多いことと、去年台風を経験したということで、職員が多く参加したことから開設準備はスムーズに実施できました。しかしながら、コロナ禍における避難所運営は初めてのことであって、掲示物や案内板などが効率的、効果的な箇所に掲示ができていなかった。
また、コロナに対する知識が不十分なため、判断や指示出しに迷いを感じているというところがございまして、以前の避難所開設時より行う準備が増えたため、3号動員発令と避難準備情報発令までの時間を空ける必要性を感じたところでございます。
質問
十分な人員がいたから開設はスムーズにいきましたという報告は、あまり望ましくない御報告だと思っていまして、当日はこれと同じことは絶対できないという状況での訓練だと思うんですね。
それを模範的に市民の方々に見ていただくことを目的とされいるんではないんでしょうか。
答弁
今回の訓練につきましては、1つの模範例をDVDでも撮りましてやりますが、しかしながら、今回、中原区につきましては、そのための訓練、11月8日を見据えて何回か訓練をやっていくということでございます。
質問
話は中野島小学校でよろしいですか。
答弁
中野島につきましては、やはり初めてでありましたので、いろいろ問題がございましたので、職員一人一人が受付の場合も判断できるような訓練をやっていかなくてはいけないと考えております。
(上原)
もう一回申し上げると、あれだけの人数の職員さんが集まって避難所を開設されることは決してあり得ないということをまず前提に考えていただけないかなというのが1つあります。現実、避難所をやっていても、何人も来ていただいて、主な担当が校長先生を含めて3人ぐらい、地域に8人ぐらい住んでいらっしゃるという想定でやっていらっしゃると思うんですね。その方が全員集まってもあの人数には絶対ならないんです。なので、地域の方々が協力するというのは必須でしょう。
質問
中野島で起こったことを私なりに解釈したのは、こういうふうに開設するんですよという模範例を、特に動員の多かった、市民動員の多かった中野島でやったんだなという解釈だったわけなんです。ところが今の話ですと、職員訓練の話だというところなんですね。それで、ある意味答えが出たんですが、ここに参加された方々からフィードバックはもらっていますか。
答弁
説明不足は申し訳ありませんでした。去年の台風を踏まえまして、避難所支援要員、本庁から支援要員を各避難所でどれだけ必要かというのを算出していまして、区の職員と教職員、それと本庁から支援を出して、全部で7~8名を洪水のときには要員を出す予定でございますので、それに近い状態でこの前は訓練を実施いたしました。
(上原)
これはこの訓練の後の会合でもあったんですけれども、できれば市民動員をかけるときには、市民がちゃんと学習できたり、満足できたりすることをしっかり考えていただきたい。今の話ですと、職員シミュレーション、必要な人数はどれぐらい出すとかを算定するのに協力していただいたという格好になっているので、そうではなくて、ここで起こったことをもう少し広く捉え直していただいて、次からは、市民の皆さんを動員されるからには、いいお土産を持って帰らないと、仕事を休んだ人も何人かいたんです。
彼らの労働に対する対価というのはただじゃないですから、ボランティアというのはそんなになめてかからないというか、気持ちでやっていらっしゃるということをしっかり捉えて、お土産を持って帰っていただけるように工夫していただけるように要望いたします。